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2013年 02月 18日

MSマイクのエンコードテスト

フィールドレコーディングでフロント側のマイクをMS方式を使用していますが、これは後でセンターチャンネルの音を取りだすために使用しています。
MS方式とはmidに単一指向性、sideに双指向性をしており、計算でステレオのLRを出力するマイクです。
マイクに寄ってはMSダイレクト出力を持っている物も有りますが私の持っているEDIROL CS-50は有りません。
ステレオのWIDEとFOCUSがあります。
midとsideからL,Rを計算できるのですから、条件によってはL,Rからmidとsideもそれなりの精度で計算出来るはずで、こちらをエンコードと呼ばれてます。
midとsideからL,Rを計算する事をデコードと呼ばれてます。
このエンコードとデコードを行うにはオーディオ編集ソフトにプラグインを入れれば可能です。
そこでちゃんとエンコードできるか簡易テストしてみました。
使用しているソフトはAdobe Audition CS6です。
このソフトを使用し始めたのはかなり前でver1.5からです。
その流れで今でも使用しています。
ただ、DAWソフトとしてはメジャーなのかどうかは分かりません。
今の所事足りているので使用しています。
使用したプラグインはフリーのVoxengo MSEDです。
テスト方法は同型の小型のスピーカーを3つ用意して、midマイクからの距離10cm、サイン波(3kHz)で-20dBFS(peak)になるようにゲイン調整します。(この辺はmidとsideの感度等分からないので適当)
一つはmidの正面に、2つはsideの両脇にセットします。
正面からは3kHzの音、サイドからは1kHzの音(左右で逆位相)の音を出しました。
これで3kHzの音は大体-20dBFS、1kHzの音は大体-14dBFSになる計算です。(midとsideの感度が同等に調整されていればの過程です)
マイクの出力モードはside成分が寄り残っているWIDEにして、3つ同時に音を出してマイクからの出力を見てみました。
3kHzの音はLch-18.5dBFS、Rch-22.0dBFS
1kHzの音はLch:-15.5dBFS、Rch:-14.8dBFS
となりました。
多少マイクとスピーカーが傾いて居るかなぁという傾向はありますが、簡易実験なのでこんなものかな?
このLch,Rchの波形データをもとに先程のプラグインでエンコードしてmidとsideを分離して見ると
3kHzの音はmid:-20.1dBFS、side:-33.7dB
1KHzの音はmid:-37.5dBFS、side:-15.1dB
となりました。
簡易実験のわりには綺麗に分離出来ています。本当かな?
暗騒音を取るのを忘れましたがこの結果からすると-35dBFSくらいだったのかな?
スピーカーからの出力はうるさいかな?と言うレベルでしたのでSNは有る程度確保したつもりで実験しました。
この実験方法が正しいかどうかはもう少し検証して見る必要が有りますが、このプラグインを使う事でこのマイクの録音結果からL,Rとセンターの音が作れそうです。
後は実際のフィールドで実地検証してみないと、狙いの音が録れるかどうかは分からないですね。
一先ずはこのマイクを使う気休めは出来たので当分このマイクで録音しまくろうと思います。
カワセミが目の前の近い所で鳴いてくれれば検証できるんですけど、なかなかそんなチャンスはないかな?

本当はMSダイレクト出力の有るマイクが欲しいけど。。。

by elefantino-t | 2013-02-18 23:20 | 録音機材


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